法人だと暗号資産関連は期末時価評価なので, BTC, ETH が上がりすぎてもよくないし, 下がりすぎてもよくない.
$DOGE みたいに期末に 10 倍とかになると法人税支払いが大変なことになる.
また, 下落しすぎると債務超過になる可能性があったり, AAVE などでコインを担保に借り入れしているばあい, 精算されてしまい資産を減らすことになったりする.
BTC, ETH などの変動になるべく影響されず, 価値下落を限定し, しかし一定の収入(BTC, ETH 値上がり, swap fee)を得たい(金利収入 + 無期限のオプションのコールみたいな).
期末数ヶ月前に確度の高い予測を立て, 節税しつつ事業拡大のために設備投資(e.g. GPU, 水力発電所)や人件費の原資を暗号資産担保に借り入れで賄いたい.
Uniswap v3 を考えます.
https://uniswap.org/blog/uniswap-v3/
価格の範囲を指定して LP 提供できるようになっており, 資本効率がよくなっています(i.e. 投下する資本に対して v2 よりも swap fee がより多く得られる). それ以外は基本的に v2 と同じっぽい.
価格の範囲を外れると, swap fee が得られないだけで LP 自体はそのままです(精算されるわけではない).
たとえば 100 万円の原資があり, 50 万円ぶんの ETH, 50 万円ぶんの USDC で ETH/USDC LP つくって swap fee(APR)が 30% とします.
資本効率が v2 に対して 3 倍であれば, 66.6 万円分は USDC(ステーブルコイン)にしたまま, 33.3 万円を ETH/USDC LP に割り振って, (ETH が狙った範囲にあれば)同じだけの swap fee を稼げることになります(たぶん). この場合 ETH が最悪 0 になり ETH/USDC LP の価値がゼロになっても 66.6 万円は残ります(ETH = 0 だと Ethereum のブロックチェーンがそもそも信頼されず破綻してしまっているわけですから USDC の価値もゼロになりますが, とりあえず Ethereum 破綻は考えないことにします)
LP の価値は 33.3 万円ぶん + ETH の範囲を決めているため, ETH の大幅な上昇時は恩恵をあまりうけないですが, 全体の資金から考えれば変動幅を抑えれられているため期末のための決算対策(e.g. より人を雇ったり設備投資したりなど)の見通しがつきやすくなります.
BSC とかで似たものが出てくるか?
Uniswap v3 は Optimism 対応も予定されていますが, 現状 Ethereum ですとガス代がかなりかかりますので, Uniswap v3 同等が BSC, Conflux, Solana などガス代やすいチェーンで欲しいところです.
しかし Uniswap v3 のコアは, v2 の時の Sushiswap のようにサービスのコピーが出てくるのを防ぐために BUSL(Business Source License)になっており, しばらくは流用できない(最大二年までの縛り. 縛りが解けてライセンス変更する場合は GPL になる)ようになっています.
https://github.com/Uniswap/uniswap-v3-core
ソースコードは公開されているので, どこかの DeFi サービスではなんとなくコードを真似て似たようなのを作ってライセンス回避してしまいそうですがどうなるでしょうかね.
リスク
スマートコントラクトのバグのリスク. とりあえずは Uniswap v3 始まって 1 ヶ月くらいは様子を見た方がいいかも.
TODO
マーケットの状況と許容できるリスクの割合に応じて, 最適な投資戦略を求める.
投資戦略に応じてポートフォリオを都度入れ替える場合, Uniswap v3 ではガス代安い Optimism での稼働も予定されていますので, Optimism でやれば LP 組んだり分解したりの取引のコストも安くすみます.
USDC 単体と, Uniswap v3 LP を担保にして借り入れ(設備投資, 運転資金)したりする Impermax とかで v3 LP 担保対応してほしい .