The Halfway Vector Disk for BRDF Modeling

by syoyo

Dave Edwards, Slolmon Boulos, Jared Johnson, Peter Shirley,
Michael Ashikhmin, Michael Stark, and Chris Wyman,
The Halfway Vector Disk for BRDF Modeling,
ACM Transaction on Graphics, vol 25(1), 2006.
http://www.acm.org/tog/

新しい経験的 BRDF(emprical BRDF. 解析的な式で表せる BRDF) の提案です。

特徴は、

o エネルギー保存則に従う
o インポータンスサンプリングが可能
o ディフューズ、スペキュラー、レトロ反射を統一して扱える
o 計測 BRDF のデータフィッティングにも使える(この場合エネルギー保存則は必ずしも成り立たない)

です。

コンピュータグラフィックスで使われる BRDF は、大きく分けて 2 つあります。

o 経験的 BRDF(Emprical BRDF or Analytic BRDF)
o 計測 BRDF(Measured BRDF)

です。経験的は BRDF は、材質の反射率を実験などして測定し、その分布が、
「なんかこの関数とパラメータの組み合わせを使うとうまく分布に当てはまるっぽい」という
経験則(もちろん数学的裏づけも必要ですが)で導出された、解析的な式で表されたものです。

経験的 BRDF には、有名なフォン反射(フォン BRDF)や Ashikhmin BRDF などがあげられます。
ほとんどの場合、 CG では解析式で表すことができるこの経験的 BRDF が使われます。

対して、計測 BRDF では、まんま計測器で材質を計測したデータをそのまま使います。
本当にリアルで物理的に正確な物質の反射を扱いたいときに使いますが、
データ量が膨大になったり、材質毎に計測データが必要になるので、研究用以外では
あまり使われていないと思います(商用 レンダラでサポートしているのってあるのかな?)。

さて、経験的 BRDF ですが、ここ最近では Ashikhmin BRDF

Ashikhmin, M., Shirley, P.
An Anisotropic Phong BRDF Model,
Journal of Graphics Tools,  v.5, no. 2 (2000), pp.
25-32
http://www.cs.sunysb.edu/~ash/

の提案以降は特に新しい BRDF の提案モデルはありませんでした。

今回提案された Halfway vector disk を使う BRDF モデルは、
特に、モンテカルロレンダリングを行うときに重要である、
エネルギー保存かつ効率的にインポータンスサンプル可能な汎用目的の
BRDF モデルとなっています。
(論文によればこの二つを満たす BRDF モデルはこれが初めてとのことです。
Ashikhmin BRDF はインポータンスサンプルもできてなかったっけ?と思いましたが、
読み返してみると half vector と diffuse term のみできるということだったみたいです)

また、この提案手法を計測データの当てはめに使っても、
よいフィッティング結果が出るとのこと(ただしエネルギー保存則は成り立たなくなる)。

提案されている BRDF モデルの式は論文に掲載されていますので、
既存のレンダラに組み込むのは容易であると思います。

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