A photon accurate model of the human eye

by syoyo

Michael F. Deering
A photon accurate model of the human
eye
SIGGRAPH 2005
http://doi.acm.org/10.1145/1073204.1073243

人間の目の光子正確なモデルの提案。
といっても、タイトルだけみてもちょっとよくわかりませんね。

この論文が提案しているのは、

o 網膜の錐体の分布を生成するアルゴリズム(retinal cone synthesizer)
o 光子の吸収をこの視細胞分布に対してどのように分配させるのか

の二点になります。

つまりは、人間の数百個もの視細胞(人間には錐体と杵体)がありますが、
光が入射してきたとき、これら個々の視細胞がどのように反応を起こすのか、
ということをモデル化してシミュレーションするというのが論文の提案になります。

アプローチとしては合成した網膜の錐体配置パターン上に、人間の目の性質も考慮してピクセル画像
や光の emission を投影させる(これは Point spread function で近似できるようです)とのことです。

Accompanying video にはビデオシーケンスの例があったりして、これには eye drift 現象
など人間の目の特質もシミュレーションで表現されているようなので見てみたいのですが、、、、
いつになったら SIGGRAPH 2005 の Proceedings DVD は届くのだろうか…

論文では、人間の目のしくみと光学的な性質についても詳細に解説されています。

網膜の視細胞分布(中心窩ほど密度が高く、離れるほど密度が低くなる)というのは、
昔から幾度となくコンピュータグラフィックスでも取り上げられてきましたが、
本論文が提案する Reinal cone synthesizer は既存のものよりも分布が良好だったり
物理的により正確だったりするのかな。

このような分布はアンチエイリアシングやサンプリングなど
いろいろな分野に応用できると思うので、いろいろ試してみたいと思います。

それにしても、人間の視細胞分布も六角形パターンが見られるのですよね。
やはり六角形は世界で一番美しいパターンに違いない。ビバ! Hexagon!

論文 abstract 日本語訳

デジタルディスプレイ上に画像を知覚させるように、
人間の個々の錐体の光子正確な(photon accurate)モデルを提案します。

ピクセルビデオのストリームの連続表示というのは、
各ディスプレイのピクセルの物理的な微細構造内における光子の放出イベントによりモデル化されます。

したがって、生成される電磁波は、人間の角膜(cornea)と水晶体の 4 つの表面モデルにより曲げられ、
瞳孔(pupil)で回折が生じます。

網膜にある 500 万個の視細胞(photoreceptor)の錐体(cone)の、位置・大きさ・形状・傾きを、
新しい網膜モデルで個々にモデリングします。

光子の吸収のイベントを、波面の消失を錐体での光子の検出イベントとして扱うことで、網膜錐体内の光子をカウントして画像を生成します。

これらの画像のシーケンスを生成するために用いたカスタムのレンダリングシステムは、画像の情報の光学的、物理的な性質を考慮しています。
目の細胞内における波長依存の吸収、あるフレームを見ている間にわずかに目が動くことにより生じるモーションブラーなども考慮しています。

本論文が示す新しいモデルの構築は、コンピュータグラフィックスのレンダリングアルゴリズムの変更や、画像表示デバイスの変更が、
どのように人間の観測者が見るアーティファクトに関連するか、を理解するための大きなフレームワークの一部になります。

 

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